私は今年、高校1年生となり美術部に入部しました。
小中と美術部に所属していた私は卒業後、美術部という存在から少し離れていましたが、部活をしていない間、自分の美術に対する思いがどれほど強いのかということを感じることができました。
その思いを胸に、私は美術部で活動することを決意しました。
高校では毎年、夏に合宿が行われます。
初めての美術部夏合宿は少々ですが不安もありました。
今回、美術部夏合宿が行われるのは、兵庫県の淡路島、そして全国の美術部の生徒たちも集まると聞きました。
私は、あまり人と接する事は得意ではないので不安な気持ちもありましたが、他の学校の美術部員たちはどのような作品を作るのか、すごく興味がわきました。
そして、合宿では美術に関する技術や、知識、自然に関するいろんな事が学べると思うと合宿に対する期待は膨らんでいきました。
そして、8月10日、3泊4日の待ちに待った合宿を迎える事になったのです。
バスに乗り10時間、私たちは今回の美術部夏合宿場である、 淡路島の北淡自然休養村にたどり着きました。
バスの外に出るとあたりはもう日が沈んでいて、どれだけ長い時間乗っていたかを実感しました。
早速、学生たちの作品プレゼンテーションが行われました。
気になっていた他の学校の作品。いろんなユニークな作品を観る事が出来、関心し、親近感のわく作品に 同じ高校生なのだと安心もしました。
明日から始まる作業の組みわけを行い、私たちは寝室へと向かいました。もう11時を過ぎていて、布団の上に寝転がるとどっと疲れが吹き出して来ました。
制作が始まるのは明日。今日分けた組みの部員たち全員が力を合わせてがんばれたら嬉しい 。
私は課外で作品を制作するというのは、あまり経験したことがありませんでした。
わざわざ外にでて、作品を作る理由が私にはいまいちよく解らない事だったのです。
そして二日目、ついに外に出て写生地に着くと、深く青く太陽の光を浴びて煌めく海、 淡路島の雄大な景色に今にも飲み込まれそうになりました。
そして、耳に響くセミの鳴き声、草花がさやさやと静かに囁く音、それは心を安らぐものでした。
私は早くこの 景色をまっ白いパネルに思うがままに描き写したいと思いました。
私は作品を制作し始めました。
私は空と海、そして緑が見える景色を描き始めました。
陽の当たる野原で作品を作っている中、淡路の方々からたくさん話をかけられました。
ある人は私の作品を綺麗だ、まるで写真のようだ、と褒めてくださりました。
そしてまたある人は、もっとこの辺をこうした方がいいのではないかとアドバイスをくれたりしました。
地元の方々と話すうちに、その人たちの暖かさと優しさがとてもよく伝わって来ました。
なので私はとても暖かいぽかぽかとした気持ちで心地よく作品を作る事が出来ました。
私は美術作品というのは楽しさと優しさが詰まってこそ、いい作品が出来上がるのだなぁ、と思いました。
そしてこの合宿では色んな方々からとても貴重な講義を聞く事ができました。
講義をしてくれた先輩方の一人一人が自分の個性を持っていて、自らの作品もその自分の個性を思う存分に活かしていました。そして作品をただ何も考えなしに作るのではなく、テーマを持つ事、楽しんで制作に取り組んでいるという事がとても大事だと心から思いました。
やはり、美術作品というのは楽しんで制作するからこそ作る方にも、観てもらう方々にも感動を与えられるのではないかと思いました。
また、美術部夏合宿に訪れていた他の学校の美術部員たちが、とても個性的であり、色んな意見に感心するばかりでした。
そして、制作においては、みんながそれぞれの理由や意味を持って、それぞれのやり方で作っていました。
絵を描くだけではなく、はりがねをねじらせて作品を作ったり、発泡スチロールで形を丁寧に削って作品を作ったり、映像を編集して作品を作ってみたり、などなど…色んなやり方で美術は楽しめる。
グループ活動では部員みんなが意見を分け合い、作品を展示しました。私たちのグループは野外に作品を展示しました。
展示場所は草が茂る場所でした。それは自然な雰囲気を作る事が目的です。
グループの団結力も、最初より断然極まり、最終日のグループ別バーベキューはとても楽しいものでした。
私は、やはり美術というものはジャンルは常に幅広く表現し、大人から子供まで心を踊らせながら制作や鑑賞をする、楽しみをみんなで分かち合えるものだと感じました。
今後、作品は楽しんで制作するという事を肝に銘じたいと思います。
合宿で出会った美術部部員たちはみんなとても個性を大切にしていました。
その姿はとても堂々としていて、かっこいいという印象を私に与えてくれました。
なので私も個性を大切にしようと思います。
堂々と個性を楽しむ。
この学びは学校生活、日常生活に活かしていける事だと思います。
高1 パク・ミポ